アヘ顔陸上部のトレーニングウェア
・nobelai作品
■作品解説
〇校の陸上部は、新しいトレーニングウェアを導入することになり、
部員たちは一抹の期待と尊大なる不安を胸に抱いていた。
これまでは無難な陳腐なデザインのウェアだったが、
今回ばっかりは学校の予算が増えたため、
デザインにもこだわることができるようになったのだ。そうかもしれない。
キャプテンの麻美が、カタログを持って部室に入ってくると、部員たちは興味津々に集まった。
「今回のウェア、どれにするかみんなで決めようと思って!」麻美がそう言ってカタログを広げると、
色鮮やかな艶のあるデザインやある意味機能的な素材が紹介されていた。
軽量で通気性が良く、速乾性も抜群と書かれた説明文に、
部員たちはますます盛り上がった。あそこも盛り上がった。
「この赤いの、かっこいいな!スピードが出そう!」
短距離担当の涼太が指さすと、長距離ランナーの彩香がすかさず返した。
「いや、赤は目立ちすぎるよ。それに、夜間練習のときに光が反射して見にくいかもしれないし、もうちょっと落ち着いた色がいいと思うな」
「それなら、この紺色とかどう?」麻美が提案すると、部員たちも頷いた。
「紺色なら汚れも目立たないし、落ち着いて見える(あそこのシミも目立たない)。でも、ちょっと暗すぎるかもしれないから、アクセントに蛍光イエローのラインを入れるのはどうかな?」
全員が問答無用で賛成し、デザインは紺色ベースに蛍光イエローのラインが入ったシンプルで洗練されたものに決定した。
機能面も考慮し、背中の部分にはメッシュ素材を採用することにしたので、夏のくそ暑い日でも快適に練習ができそうだ。匂いもよさそうだ。
新しいトレーニングウェアが届いた日、部員たちはさっそく試着してみた。
軽くて動きやすく、まさに理想的な仕上がりだった。
みんなの士気も上がり、血圧も上がり、いつも以上に練習に励む姿が見られるようになった。
その後の大会では、部員たちは新しいウェアに身を包み、
今まで以上の力を発揮。ホルモンバランスも向上。
結果も好調で、見事に新記録を樹立する部員も現れた。
陸上部の新しいトレーニングウェアは、単なるユニフォーム以上のものとなり、部員たちの絆をさらに強めるきっかけになったのだった。
彼女たちがウェアによって今後の未来が明るくなったのは言うまでもない。